主な症状	特徴
レジオネラ肺炎	・高熱・呼吸困難・筋肉痛・吐き気・下痢・意識障害	急激に重症になり死亡することもある
ポンティアック熱	・発熱・寒気・筋肉痛	一般に軽症で数日で治ることが多い

レジオネラ属菌

レジオネラ属菌は、土の中や河川、湖沼等自然界に生息しています。微生物等に寄生し２０〜５０℃で増殖します。 したがって、我々の身の回りでは、冷却塔水や循環式浴槽水等で多く検出されます。

管理記録	各施設の自主的測定結果に基づく管理計画を立てて実施し、消毒・換水・清掃等の記録をつけます。 細菌検査結果とともに保存します。
残留塩素測定	入浴中の遊離残留塩素の濃度は常に変化しています。 そのため、遊離残留塩素濃度を維持できるよう、頻繁に測定を心がけます。 その遊離残留塩素濃度を目安として、通常０．２〜０．４ｍｇ／Ｌ程度を保ち、かつ１．０ｍｇ／Ｌを超えないよう努めます。 ●塩素剤は、湯がろ過器内に入る直前に注入（投入）します。 ●温泉水等を使って塩素系薬剤を使用する場合には、温泉水等に含まれる成分と塩素系薬剤との相互作用の有無等について、事前に十分な調査を行ってください。
細菌検査	レジオネラ属菌の検査は、衛生管理が適切に行われているかどうかを確認するためのものです。 ●衛生状態に応じて実施し、検査結果は３年間保存します。 ●細菌検査の依頼は近くの保健所に問い合わせれば、検査機関を紹介してもらえます。

	問題点	対処方法
貯湯タンク	貯湯タンクの中や配管では、お湯の滞留時間が長いため、低い水温ではレジオネラ属菌が繁殖しやすい環境となります。そこで、次のような注意が重要となります。	●貯湯タンクは、湯温を６０℃以上に保つ等貯湯槽内でレジオネラ属菌が繁殖しないようにすること ●生物膜（ぬめり）の状況を監視し、貯湯槽内の生物膜（ぬめり）の除去を行うための清掃および消毒を行うこと
浴槽 ろ過器 循環配管	レジオネラ属菌は生物膜（ぬめり）に生息します。浴槽・ろ過器・循環配管の内壁に付着する生物膜（ぬめり）に生息する微生物等に寄生し繁殖します。そのため、浴槽・ろ過器・循環配管では、次のような管理をしてください。	ろ過器・循環配管 ●１週間に１回以上、ろ過器および循環配管の洗浄および消毒をすること 浴槽 ●満ぱいの状態を保ち、溢水させ、清潔に保つこと ●原則毎日完全に換水して、浴槽の清掃を行うこと。ただし、このことができない場合でも、１週間に１回以上完全に換水して、浴槽の清掃を行うこと （注）その際、換水のみでは十分ではなく、ろ過器や循環配管内等に付着する生物膜（ぬめり）を除去しない限り、レジオネラ属菌による浴槽水の汚染を防止できないことにご留意ください。
気泡発生装置 ジェット噴射装置 打たせ湯 シャワー等	気泡発生装置（ジャグジー）・ジェット噴射装置・打たせ湯・シャワー等は、エアロゾルを発生します。そのため、エアロゾルにレジオネラ属菌が含まれることがないように、次のことに注意することが重要です。	●浴槽に気泡発生装置等を設置している場合、連日使用している浴槽水を使用しないこと ●打たせ湯およびシャワーには、循環している浴槽水を用いないこと